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計測と制御について

  計測データ処理の基本としてサンブリング定理、フーリエ変換、デジタルフィルタはさけて通れません。 制御ではラプラス変換、Z変換が基本です。ここでは実際の計測、モータの制御を取り上げ実用の範囲で説明します。 また、システムの全体の動作を制御するシーケンスプログラムはPLCラダー、C,VC,VBの使用を前提として説明します。


2          デジタルフィルタ

.i デジタルフィルタの種類

 デジタルフィルタは単純なサンブル系列の時間平均によるノイズ除去からFIR,IIRフィルタなどいろいろなタイプのフィルタが考案され広く実用されています。設計法もアナログフィルタのインパルス応答をデジタルフィルタで再現する手法、デジタルフィルタの周波数特性を直線で近似して設計する方法など色々あり目的にあった方法が取られます。 デジタルフィルタの便利なところは計算(積和演算)機能があれば、例えばシーケンサ(サンブリング周期T= 10〜20msec、従って50〜25Hzの応答)でも信号の処理を可能にします。特に傷検査など特徴の抽出には非常に有効です。 (このほかDFTも計算回数を考慮すればシーケンサでも可能です。)

.ii バタワース特性について

   アナログフィルタにはチェビシェフ、楕円、バタワースなどとよばれる色々な特性があります。ここでは代表的なバタワース特性のローバスフィルタを例にデジタルフィルタの設計を説明します。

 はじめにバタワースフィルタの振幅特性を示します。
バタワース伝達関数

ここでω=ω/ω0としω0で規格化してあります。 上式のNはバタワースフィルタの次数を表しNがが大きくなればなるほど急峻な阻止域を実現出来ます。また、 ω= 1のとき次数に因らず必ず振幅は1/√2となります。さて、バタワースフィルタは次数N=1,N= 2次がよく用いられますのでこれらの設計を具体的に説明します。
  はじめに、一次(N=1)のバタワースフィルタですが、振幅特性(周波数伝達関数)でs=jωと置きましので ω=s/j となります。これを振幅特性の式に代入して

よって、極は s=±1 となります。 ここで、伝達関数の安定の条件から、極は平面左側に無ければいけませんから 1/(s+1) が安定な一次のバタワースフィルタの伝達関数となります。 次にN= 2のバタワースフィルタの伝達関数を求めて見ます。 一次と同様に振幅を表すしきにsを代入すると
 

ここで、S平面の虚軸より左に極がある因数を選べば安定項は

となります。  
  バタワースフィルタの仕様ですが、これは当然ω0がロールオフ周波数となり、ω0での減衰量は-3db  (0.707)となります。
ローパスフィルタは、ω0以下の角周波数か通過域で、ω0 以上が阻止域となります。阻止域の設定は目的の遮断特性をω0< ωrで満足するようなωrを定め、ωrで十分の減数が得られるように設計します。バタワースの振幅特性からω0とωrの距離と目的の減衰量を満足させる要素はフィルタの次数Nですから遮断特性はフィルタの次数を決定することになります。  

.Bデジタルフィルタの設計

.A インパルス不変法 
  いまアナログフィルタの伝達関数を

これをラプラス逆変換して

g(t)をサンプル周期Tでサンブリングしたg(nT)をデジタルフィルタのインパルス応答fn /Tを考えれば

これをz-変換すると

となりますから、これの級数和を求めれば

よって

が得られます。

 .B 双一次変換
 z変換は s-平面の嘘軸より左の領域をz-平面の半径 1の円の内側に写像します。デジタルフィルタのラプラス変換はアナログフィルタのスペクトルを±方向に2π/Tの距離で繰り返します。従ってZ 変換ではこの繰り返しもz-平面に写像されてしまいす。サンブル間隔によっては繰り返(折り返し)されるスペクトルがお互い緩衝し希望の性能が実現出来ない場合があります。そこでz-変換する前にs-平面全体を-π/T 〜+π/T の範囲に写像してしまうことを考えます。

ここで改めてz=epTとおけば


となります。この z-変換を双一次z変換とよびフィルタの設計でよく使います。
ただし、注意しなければならない点はs-平面からp-平面の変換式でデジタルフィルタの周波数とアナログフィルタの周波数の対応に歪みが生じる事です。
すなわち

となります。
 
   この変換は面積計算からも求めることが出来ます。 下の図でx(t)を0〜nTまで積分することを考えます。

ここで上式の右辺の第2項の積分を台形近似します。

両辺をラプラス変換をして

を得ます。これは先に挙げたsの式の逆数となっています。なぜなら、積分演算のラプラス変換は1/sだからです。これを改めてsとすれば両式は一致し双一次変換が求められたことになります。以上の結果を用いてデジタルのバタワースフィルタを計算します。バタワースフィルタの伝達関数は


上式をエクセルなどで計算しフィルタ動作の確認をして下さい。

 

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